騙されない為の統計リテラシー ~平均値の罠~
皆さんこんにちは!
騙されない為の統計リテラシー
本日は平均値について話します。
前回話した集計の次に、良く行われるのが
平均値
ですよね。
私も学生の時、学校のテストの平均値を見て、
「とりあえず平均値くらいだから大丈夫」
と平均値と同じ、あるいは超えていれば安心という感覚を持っていました。
しかし、この考え
実は、間違っているんです!
何故間違っているか説明していきます。
平均値とは皆さんご存知の通り、
集合の総和を集合の要素数で割ったものになります。
今回は例として、平成29年度の平均世帯年収のグラフを持ってきました。
よって、平均世帯年収は、
世帯年収の総和を世帯数で割った
ものとなります。
(厚生労働省 ”平成 29 年 国民生活基礎調査の概況” 2.所得の分布状況 より)
これによると、世帯年収の平均値は
560万円
です。
どうですか?
げっ!高い!
と思った人もいらっしゃると思います。
平均値は同じくらいか、高いと安心するのですが、
平均値を下回ると、すごい不安になりますよね・・・
しかし、もう一つの値”中央値”を見ていただくと
440万円
となっています。
中央値とは、この場合
所得が低い世帯から最も高い世帯まで並べて”ちょうど真ん中”の世帯の所得の事を表しています。
440万円なので、平均値とは120万円も違います!
440万円なら何か少し安心しますよね!
私たちが普段イメージする「みんなの大体真ん中くらい」という数値は、この中央値の方になります。
なぜこんなに違うかというと
平均値は、非常に大きな数値(この場合は高所得世帯)に引っ張られる傾向があるからです。
元ZOZO社長の前澤さんのように何百億円を一人で稼いでいる人もいますので、
そういう人達によって全体の平均値が高くなっているのです。
よって、
「みんなの大体真ん中にいるかな?」
というのを確認する場合は、平均値ではなく
中央値
を見てみてください。
昨今、収入が低いと不安を持つ人に対して、平均年収と比較させて更に不安を煽り、
悪徳ビジネスに誘うことが多くなっています。
平均値より下だ・・・まずいよな・・・
と不安になる必要はまったくありません!
是非、平均値に惑わされずに正しい判断をしていただければと思います。
逆に、懸命に働いているのに中央値を大きく下回っている場合、
転職や働き方を変えることも検討する必要があると思います。
平均値・中央値をうまく活用しながら、考えていきましょう。
参考書籍はこちらです。
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本日も最後まで読んでいただきありがとうございました!
今日も頑張りましょう!