医療職は特に知っておきたい障害年金について

皆さんこんにちは!

 

今回は障害年金について書きたいと思います。

 

今回の記事を読んでいただくと、

・もしも自分が障害を負った時に損をしなくなる

・障害を負った人に紹介することが出来る

と思います。

 

障害を負ってしまった人と接する機会が多い医療職の方に、特に読んで欲しい内容になっています。

 

今回も

田村正之さん著 「人生100年時代の年金戦略」 日本経済新聞出版社

を参考に書きます。

 

本日の内容はこちらです。

 

目次

障害年金とは

 

簡単に言うと病気やケガで心身に障害を負った人が受給できる年金です。

 

・脳梗塞によって半身麻痺になった

・大けがをして歩くのが大変になった

・脊髄損傷をして車いすになった

 

など、手足が動かなくなった場合だけでなく

 

・目が見えなくなった

・うつ病になった

・統合失調症になった

・癌になった

 

など、感覚障害や精神疾患も含まれます

 

疾患に関わらず、

「仕事や生活が制限される状態」となれば受給できる

と考えましょう。

 

ここで一つ注意なのが、

障害年金と障害者手帳は違います。

 

障害者手帳は地方公共団体が提供する公的サービス

 

障害年金は、年金機構が提供する年金です。

 

なので、障害者手帳を貰えないと障害年金も貰えないという訳ではありません。

 

そして障害年金は

 

国民年金の加入者➡障害基礎年金

厚生年金の加入者は➡障害厚生年金

 

の2つに分けられます。

 

障害年金の受給・納付要件

 

受給要件は、

・初診日に国民年金または厚生年金の被保険者であること

・障害認定日に障害等級1級、2級、3級に該当すること(障害基礎年金は2級まで)

です。

 

障害認定日とは、

 

初診日から1年6か月以内で、症状が固定した日

または

1年6か月を経過した日

 

の事をいいます。

 

納付要件

・保険料納付済み期間 + 保険料免除期間が全被保険者期間の2/3以上

または

・初診日から直近1年間に保険料の滞納がない

ならばOKです。

 

20歳未満は、まだ年金を納めていないので、全員大丈夫です。

 

障害区分と受給額

 

受給額は、障害基礎年金と障害厚生年金で変わります。

 

障害基礎年金

 

1級

年額 780,100円 × 1.25(=975,125円) + 子の加算額

 

2級

年額 780,100円 + 子の加算額

 

子の加算額は

第1子、第2子は各224,500円 第3子以降は74,800円

です。

 

障害厚生年金

 

障害厚生年金は収入によって変化し

 

1級

報酬比例の年金額 × 1.25 + 配偶者加給年金

 

2級

報酬比例の年金額 + 配偶者加給年金

 

3級

報酬比例の年金額

 

となります。

 

報酬比例の年金額??? 配偶者の加給年金???

と思う方がほとんどだと思うので、平均月額を紹介します

 

1級

平均月額 15万3,000円

 

2級

平均月額 11万6,000円

 

3級

平均月額 5万6,000円

 

(数値は、 田村正之著「人生100年時代の年金戦略」 P172より引用)

 

そしてこの受給は

障害認定がなくなるまで受け取ることが出来ます。

 

障害年金の申請方法

 

障害基礎年金も障害厚生年金も大体同じような方法で、

年金事務所または街角の年金相談センターの窓口に備え付けてある年金請求書

必要添付書類(住民票や診断書など)を

年金事務所または街角の年金相談センターに提出する。

 

詳しくは、年金機構ホームページを参照してみてください。

https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/shougai/seikyu/index.html

 

知らないと損する情報

 

障害年金を受給するには初診日が非常に大切です。

 

上述したように障害年金の要件は初診日を基にしています。

 

なので、初診日がいつだったかを証明する必要があります。

 

初診日の証明は、カルテを用いますがカルテの保存期間は

 

原則5年以内であるため、

 

長期間経ってから障害年金受給の対象と知り、カルテを請求しても

カルテを破棄してしまった為、請求できないという事が起き得ます。

 

また、障害年金の請求権の時効も5年であるため、

もし8年前の障害が認定されても、直近5年分の年金額しか請求できなくなってしまいます。

 

さらに、障害厚生年金を受け取る場合は、

初診日に厚生年金被保険者(つまり会社に勤めている)必要があるので、

 

例えば、ひどく落ち込んでしまって会社に行けなくなったため、退社した後に

病院を受診し、重度のうつ病と診断された場合は

障害厚生年金は受け取れず、障害基礎年金になってしまいます

 

よって、心身に障害が生じたと思ったら

早めの受診と請求を!

 

そして、分からないことや障害認定が下りるかどうか?などの相談は、

市役所の職員などには聞かずに

年金に詳しい社会保険労務士に相談するのが良いそうです。

 

まとめ

 

・障害年金は、疾病に関わらず「仕事や生活が制限された状態」の人が受給できる

・未納せずに年金保険料を納めていれば受給できる

・初診日が大切 請求も早めに!

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

本日も楽しく生きていきましょう!

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